先天性梅毒の見分け方

2019年10月06日

女性が妊娠中に梅毒に感染していると、病原菌は胎盤を通過して胎児に感染が伝播する経胎盤感染の恐れがあります。この場合は流産や死産の可能性が高くなりますが、病気に感染した状態で新生児が誕生するケースもあります。新生児が梅毒に感染した状態で生まれると誕生後に先天性梅毒を発症し、出生から生後数年以内に病気の症状を発症する危険性が高くなります。

先天性梅毒は、出生から2歳までに発症する早期先天梅毒と、生後2年以降に発症する晩期先天梅毒の2種類に分けられます。いずれも治療せずに放置すると重い障害が残ったり死に至る危険があるので、早く見つけて適切な治療を開始することが大切です。早期先天梅毒と晩期先天梅毒の症状にはそれぞれ特徴があるので、梅毒であることを判別することが可能です。

早期先天梅毒の特徴として、特徴的な水疱性発疹や銅色の斑状皮疹が生じる・リンパ節腫脹・発育不良・鼻汁に血液が混ざること、などが挙げられます。口周囲に亀裂が生じることで、歯並びが悪くなる場合もあります。これら以外にも、知的障害や痙攣を発症するケースもみられます。ちなみにエイズなどの他の感染症でも、歯並びが悪くなる症状がみられる場合があります。

晩期先天梅毒の特徴は、ゴム腫性潰瘍・骨膜病変・麻痺・視神経萎縮や角膜炎・感音難聴などです。治療せずに放置すると視神経萎縮により失明したり、難聴などの障害が残る恐れがあります。

検査で先天性梅毒であることが判明したら、すぐに治療を開始する必要があります。新生児の先天性梅毒の治療方法は、ペニシリン系抗生物質の注射です。角膜炎を発症している場合には、点眼薬を使用して治療が行われます。この時に母親が梅毒に感染していることが判明するケースもあり、大人は抗生物質の内服で治療をします。

先天性梅毒を予防するためには、妊娠中の早い段階で検査を受けることが大切です。分娩までに治療を完了させることで、経胎盤感染によって妊娠中に新生児が先天性梅毒にかかるリスクを低くすることができるからです。妊娠中に母親が梅毒に感染していることに気づかずに適切な治療をせずに出産した場合には、誕生後に早期先天梅毒または晩期先天梅毒の症状が出る場合があります。発見と治療が遅れると失明や難聴などの重い障害が残ってしまうので、先天性梅毒の症状があらわれた場合は速やかに医療機関を受診して検査を受けるようにしましょう。新生児への検査方法は血液検査のほかに髄液検査がおこなわれ、母親についても血液検査によって抗体価を調べます。

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